パリで500種類以上の日本酒が飲み放題!?日本酒品評会「KURA MASTER」の公開試飲会へ!
パリの日本酒コンクール「KURA MASTER」
「KURA MASTER」は昨年2017年からパリで開催されている日本酒のコンクールです。日本全国から出品される数多くの日本酒が主にフランス人飲食業関係者によって審査される品評会です。今年は一般客も出品された日本酒を試飲できる公開試飲会も開催されたので行ってきました♪
今年の会場はパリ水族館。水槽を泳ぐお魚を眺めながらの試飲
今年のKURA MASTERはエッフェル塔を見下ろすトロカデロ公園(Jardins du Trocadéro)にあるパリ水族館(L'aquarium de Paris)で行われました。水族館の水槽を泳ぐお魚を見ながら日本酒を試飲できるなんてかなり珍しいシチュエーションではないでしょうか。
思わず日本の生け簀を思い出してしまいました。
推定約500本の日本酒をセルフサービスで試飲していくスタイル
会場の入り口でもらうワイングラスを片手に試飲していきます。しかし...すごい種類なんです!!昨年は550本も出品されたそうですので、今年はもしかしてそれ以上?全部飲むつもりで来たのですがさすがにちょっと無理...それでもたくさん試飲させて頂いた中からいくつかをご紹介します。
まずは昨年の受賞酒や限定酒を攻めることに
まずは昨年の受賞酒を試飲。2017年プレジデント賞を受賞したのは佐賀県、天山酒造の「七田(しちだ)純米吟醸 雄町50」です。上品な香り、奥行きのある旨味が素晴らしい....!こちら以外にも七田のお酒はプラチナ賞や金賞を受賞しています。
昨年の純米部門金賞受賞酒のひとつ、三重県、清水清三郎商店の「作(ざく)恵乃智(めぐみのとも)」。華やかな香りと旨味のバランスがよく、とても美味しかったです。ぬる燗でも美味しいそうなので機会があれば試してみたいです。
次はなんとなく限定っぽいものに絞って試飲しました。こちらは山形県、楯の川酒造の「楯野川 主流 純米大吟醸」。「限定流通品」というラベルに釣られて試飲しました。山田錦100%、精米歩合50%、9号系酵母、と美味しい純米大吟醸酒の王道、まさに主流といった風格のお酒です。
同じく楯野川の限定フェニックスボトルも試飲しました。フェニックスはグラミー賞受賞のフランスのアーティストです。こちらも純米大吟醸酒ですが、酒米は出羽燦々。
こちらも限定生産。広島県、相原酒造「雨後の月(うごのつき)純米大吟醸 愛山」。華やかな香りとバランスの良い甘みと酸がとてもエレガント。
三重県、河武醸造「伊勢国酒 鉾杉(ほこすぎ) 弓形穂(ゆみなりほ)しずく 純米吟醸」。「伊勢国酒」という響きに釣られて試飲。新しい酒造好適米「弓形穂」を使用したお酒だそうです。酵母は自社開発、水は伏流水に加え海洋深層水も使用しているのだとか。日本酒って本当に色々なバリエーションがありますよね。
つぎはなんとなく岡山のお酒を飲んでみようと思いました。(この頃になるともう酔っぱらっていてなんの脈絡もなく選んでます。)岡山といえば酒米「雄町」の名産地。雄町で作られた菊池酒造の「燦然(さんぜん)特別純米酒」や利守酒造の「酒一筋(さけひとすじ)純米大吟醸」を試飲。これまで岡山県のお酒はあまり知らなかったので、勉強になりました。
この名前とざっくりした書体に惹かれました。
そして、ちょっと気になるにごり部門。甘ったるい飲むヨーグルトみたいなお酒もあって辟易しましたが、この「美田(びでん)山廃純米 にごり」は微発泡で甘すぎずスッキリしていてとっても美味しい〜!日本には生酒で売っているらしいのでいつか飲んでみたいです。福岡県、井上合名のお酒です。
一般客が好き勝手に酔っぱらっている間もコンクールは続く...
なんだか南ばかりで北の方のお酒の写真を撮っていないのですが、もちろん北のお酒も沢山ありました。山形県、出羽桜酒造の「出羽桜 純米吟醸 雄町」などとても美味しかったです。
そんな風に一般公開試飲が行われている間も下の階でコンクールは続いています。好きに試飲しているだけでも結構な時間がかかるのに、この数を全て審査する審査員の方々は本当に大変!
結果は2018年6月4日18時(日本時間)に公式ホームページで発表されるそう。どの日本酒がフランス人に選ばれるのか楽しみです!